最近わたしは、自宅のお風呂場の脱衣所でHするのが習慣になっています。
とはいっても、相手は主人じゃありません。
なぜそんな変なことになったのかというと、成り行きとしか言えません。
主人とは、いまどきめずらしい見合い結婚でした。
結婚は早いにこしたことはないという信念をうちの親は持っていて、有無を言わさずでした。
当時から接客業をしていた主人は、歳はかなりわたしより上でしたが若々しく、愛想も紳士的でした。
親には反感を覚えたものの、わたしはもともと別に将来のことを考える質でもなく、相手には特に不満を覚えなかったので、そのまま結婚したんです。
ですが、そんなフワフワした気持ちで結婚したのがいけなかったのかもしれません。
昔はそれが普通だったんでしょうけど、今はそうじゃないですから。
細かい理由はいくらでも考えられますけど、3年もたったころにはわたしたちの関係は冷めたものになっていました。
別に仲が悪いというほどではなかったですが、お互いただの同居人という感じです。
とはいえ、既に息子も生まれていましたし、それで離婚するほどの問題もなかったんです。
だから、仮面夫婦のような関係がずっと続いていました。
生活そのものは平和なものでした。
ただ、閉塞感はありましたね。
そんな家庭でも、息子はすくすくと育つものです。
幼稚園も年長組に入ったころから、家に友達を連れて来ることも増えてきました。
主人は平日休みで、土日は家にいませんから、息子としても気兼ねなく連れてきやすかったと思いますよ。
わたしはもともと子供が好きでした。
そのせいか、息子の友達に、わたしは結構ウケがよかったんですね。
その流れで、息子が友達と遊ぶ時にも、たまに付き合うようになったんですよ。
そうすると、いつの間にか子供たちに人気になってしまって(笑)
自分でもこれまで意識したことはなかったんですが、かなり新鮮でした。
専業主婦時代は、当時の長男の齢的にもこんなことはありませんでしたから。
子供たち相手とはいえ、ちょっとしたアイドル気分でしたね。
息子が思った以上に社交的だったこともあって、どんどん連れてくる友達の数は増えてきました。
一旦こうなると、親御さんたちの知り合いも増えてきました。
「良くお邪魔している家」と認識されて、ご挨拶にいらっしゃったり、お子さんを迎えに来たりで、我が家の人の出入りはにわかに激しくなったんです。
地元ではあるのでもともと知り合いはいたんですが、一気に知り合いが増えました。
家の中ばかりにいたわたしにとって、にぎやかになったのは悪いことではありませんでした。
Kさんも、そんな中で知り合った一人でした。
例に漏れず、息子の友達のお父さんです。
はじめて会ったのは、お子さんをうちまで車で送ってきたときのことです。
一目見て、わたしはハッとしました。
すらっとした体形、やさしげな顔、柔らかい物腰。
Kさんはわたしの理想そのままだったんです。
お見合いをしたのを真剣に後悔したくらいに。
この時点で、男としての主人はすっかりわたしの頭の中から消えてしまったんです。
もちろん、その場では何もありませんでしたが、わたしはひそかに彼に熱い視線を送るのを止められませんでした。
そんなことが何度もあるうちに、次第にKさんの様子が変わってきました。
これでも学生時代にはそれなりの関係はありましたから、男性へのカンはいい方です。
多分、わたしを異性として意識している。
彼の視線も、わたしとおなじように熱を帯びてきたんです。
そのうち、Kさんの噂も耳に入ってきました。
Kさんは離婚組で、男手ひとりでお子さんを育てているようなのです。
独り身となると、わたしは欲望の対象に十分なリえるでしょう。
そう考えると妄想も膨らみます。
Kさんのことを考えながらこっそりオナニーすることも増えてきました。
彼のことを思いながらすると、おどろくほどにわたしは濡れて、悶えてしまうんです。
指先に絡みつく愛液の量に、我ながら呆れたものです。
そうこうしているうちに半年ほどが経って、とうとうKさんと最初の不倫関係を結ぶ機会がやってきました。
その日、Kさんはうちまでお子さんを送ってきました。
今日は、お子さんと息子は二階の部屋で新作ゲームをすると言っていて、わたしとしては特に一緒に遊ぶこともありません。
そこで、お茶菓子でもどうですかとKさんを誘ったんです。
ちょうどお中元シーズンで、貰い物が余ってたんですよ。
Kさんは恐縮していましたが、素直に家に上がってきました。
二階の子供たちの声をかすかに聞きながら、一階でわたしとKさんは差し向いになったんです。
「元気なもんですよねえ、子供って」
「ええ…」
「お子さんには仲良くしていただいて、ホント助かってます。ホッとしてますよ」
「いえいえ、わたしもですよ。いいお友達ができて…」
子持ち同士の会話は、感慨深かったです。
これまで育ててきた中でのいろんな苦労や喜びがよみがえってきました。
ただ、わたしの中ではそれとともにKさんへの欲望が湧いてきて仕方がなかったのです。
それは、Kさんも同じだったと思います。
こちらを見る視線が、いつも以上に力がこもっていましたから。
自然とわたしたちは、お互いのことを話題にしていました。
「それにしてもお若いですよね、お母さんたちの中では一番じゃないですか?」
「産んだのが早かったですから。でも、もういい歳ですよ」
「いえいえ、お綺麗ですよ」
くすぐったい気分。
主人からこんなことを言われることは、久しくありませんでした。
それだけに、ついわたしはそのやり取りを、ベッドトークのように感じてしまったんです。
そう思うと、直接触られているわけでもないのに、まるでやさしく愛撫されているかのような気分になってきました。
その言葉だけでわたしは内心、ゾクゾクしていたんです。
「そんなあ。Kさんも相当じゃないですか。もったいないくらいです」
「いやいや…」
ただ、会話はそこで途切れました。
これ以上踏み込むべきかどうか。
やっぱりハードルが高いのは確かで、わたしも迷っていました。
ただ、絶好の機会なのは間違いありません。
どうしよう。
そう思っていると、意を決したように、Kさんが突然立ち上がりました。
そして、わたしの隣に改めて座ったんです。
意外でした。
ここまで積極的な行動に出るなんて。
でも、そのKさんの行動に、わたしの鼓動は高まりました。
体が触れ合いそうなくらいに近い、Kさんとの距離。
「ど、ドキドキしちゃいますね…」
「そ、そうですね…」
隣に座ってきた時点でもう意図は明らかなんですが、それでもKさんはそこで踏みとどまりました。
これ以上一歩を踏み出すと、後戻りできないのは彼も承知の上だったでしょう。
だからこそ、今度はわたしの番だって思いました。
せっかく勇気を出して最初のきっかけを作ってくれたんだから、それに応えなきゃ。
たまらなくなっているのは、お互いさまなんだし。
「…わたしが見てるの、気が付いてました?」
「ええ…いいんですか?」
「はい」
わたしは、Kさんにしなだれかかりました。
Kさんは少しだけ驚いたようでしたが、すぐにわたしの肩に手を回してきました。
顔を見合わせ、少し微笑み合ったあと、わたしたちはキスをしました。
久しぶりの、唇の感触。
男性の、荒れたざらざらした表面が、すごく心地よく感じました。
舌をKさんの中に入れていきます。
歯の硬い感触を感じたとき、Kさんの口の奥からも舌が伸びてきて、わたしの舌と絡み合いました。
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